船舶職員

副主査航海士

坂東 卓哉 BANDO TAKUYA

農林水産部/水産局/資源管理課

2016年度入庁

※所属・役職等は取材当時のものです。

違法操業を取り締る 漁業資源を守る航海士

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キャリアパス

2016年
資源管理課
2017年
資源管理課

どんな業務ですか?

和歌山市を拠点とする「はやぶさ」や、田辺を拠点とする「みさき」という漁業取締船に乗船し、船舶の運航・船体整備などの航海士としての基本業務を行っています。
また、漁業法に定められた「漁業監督吏員」として、陸上・海上を問わず、漁業関係法令に基づいた漁業指導や取締りに従事しています。パトロールもしますし、通報で駆けつけることもあります。例えば、許可されていない海域で漁をしている漁船や、陸でも禁じられた場所で魚介類を採捕している人などの取締りをします。
漁業監督吏員は、船舶や漁場、倉庫、事務所などへの立ち入り検査の権限を与えられています。時には相手船へ乗り込んで書類や漁獲物の確認をすることも。海況や相手船に同じ状況はないので、接近して網が絡む可能性なども踏まえ、相手がどういう動きをしても安全を確保できるよう、常に何パターンも予想を立て細心の注意を払って操船や行動をしています。

やりがいはどんなところに感じますか?

根気強い指導の成果に加え、コンプライアンスが重要視されるようになった風潮も相まって、8年前の入庁当時よりも違反の認知件数は半減しました。ただ、レーダーなどのテクノロジーの発達により違反が巧妙化するなど、いたちごっこは続いているのが現状です。
取締りとなると、穏やかな話し合いでは終わらないことが多く、大変だと思うこともあります。しかし、漁業指導や取締りに従事することで、漁業秩序の維持や資源保護に貢献できることに誇りとやりがいを感じています。

県庁を選んだ理由は?

幼い頃から乗り物、特に船が好きで、商船高等専門学校を卒業後、5~6年間は民間の会社で航海士として仕事をしていました。しかし、長い間家を空けたり、勤務時間が不規則になることが多かったことから、結婚を機に地元和歌山で腰を据えて働きたいと思うようになりました。転職先を探していたところ、和歌山県にも「船舶職員」の募集があると知り、志望しました。

前職の経験が生きていると感じることを教えて下さい。

入庁時は、法律について詳しくありませんでした。しかし、船の種類や大きさは異なりますが、前職で身につけた航海士として基本となる操船や整備作業などの実務的なスキルをそのまま生かすことができたので、その分漁業法や取締りに関する勉強に時間を割くことができました。

職場の雰囲気はどうですか?

ベテラン揃いの職場ですが、若手の意見も尊重してくれます。新しい船を建造するプロジェクトでは、仕様や改善要望のアイデアもどんどん吸い上げてもらっています。中にはプライベートで食事に行ったり、家族ぐるみの付き合いをする人もいたりと、面倒見の良い先輩や同僚が多く、楽しい職場です。

子育てのしやすさはどうですか?

共働きのため、子供が体調を崩した時などは、妻と私のどちらかが都合をつけなくてはいけません。和歌山県には「子の看護休暇」制度があり、また職場のサポートで有給休暇なども気持ちよく取れるので、助かっています。

これからチャレンジしたいことは?

船舶の運航や取締り業務などを円滑かつ安全に遂行するために、最良の選択ができるよう、常に気を引き締めています。いつかは、船の現場で指揮・監督をする「船長」となれるよう、励んでいきたいと思います。

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